ハウスメーカーの企画商品・キャンペーン商品
大手ハウスメーカーとって、工場の効率的稼働率はとても重要です。
その為、ハウスメーカは
企画された新商品を定期的に発表し、キャンペーンをうちます。
営業マンが売りやすいように
お客様がこんな家に住んでみたいとイメージが膨らむように、
シャネル、ブルガリのパンフレットと比較しても見劣りしない
カタログを惜しみなく無料でプレゼントします。
ここで少し企画商品、キャンペーン商品のカラクリについて教えましょう。
企画商品、キャンペーン商品というのは、
設計にかかる間接経費の削除等、様々な理由付けにより
自社の主力商品と比較したときの値ごろ感を打ち出すのです。
その為、企画商品、キャンペーン商品がそっくりそのままで建築がすすんでしまうと
数は受注できたけど、売上、利益アップには貢献できません。
だから、追加契約が必要になるのです。
ちょっとした変更があればすぐに企画から外れてしまいます。
その為、この位の変更でどうして?という金額を請求されたりします。
その結果、予算内におさまると思って契約したものの 想像もしていない金額になる。
企画商品、キャンペーン商品の隠された真実です。
そして、企画型商品が販売できると、
ハウスメーカーには更なる恩恵があるんです。
その最大の恩恵とは?
打ち合わせ回数が少なくて済む。
注文住宅は、レベルの低い営業マンでは対応レベルに限界が有ります。
住宅会社で働いているからといっても、彼らはプロでは有りません。
殆どの営業マンは販売部隊であり資金計画はできても、
住宅の間取りは書けない。書けたとしても満足いくレベルではない。
そんな営業マンが大多数です。(建築士であれば、名刺に示されています。)
彼らは、売ることについてはプロかもしれませんが
住宅実務では、確実に素人です。
言い換えれば、私たちは住宅のことは良く分かりません。
だから、お客さんのほうでイメージを表現してください。
そのために、こんな立派なパンフレットを差し上げます。
決して、費用がかかる社員教育の徹底を放棄しているわけでは有りません。
決して、コスト削減のため優秀な人材を確保しようとしてないのではありません。
こんなこと言っているようなものでしょ。
そんな素人集団なんです。
仮に、そんな集団で全てのお客様が注文住宅で家を建てようとしたならば、営業と同じ数だけ設計者が必要になります。
契約していただいても、2回や3回で打ち合わせが終了しないと、打合せルームは、着工できない契約者でパンクしてしまいます。
そのためにも、ある程度企画された住宅を販売する必要があるというのが本音です。
もう一つの企画住宅が販売されることの恩恵は
現場もスムーズに進むということです。
現場監督が注意すべき事が少なくて済みます。
極端、現場に行かなくても現場はすすみます。
ちなみに私が勤務していた会社の現場監督の仕事は
一般社員で24棟/年間
主任以上で28棟/年間
の完工、引渡しが目標として定められていました。
この数字を分かりやすく解説すると。
(平均的に現場が動いたという仮説が前提です。)
l 2棟の引渡し/月
l 2棟の着工/月
l 2棟の上棟/月
l 2棟の1ヶ月点検(点検も1ヶ月だけは担当監督がしていました。)
l 2棟の打合せ最終確認立会い
これらが、平均的に流れてくれれば
一ヶ月に常に動いている現場数は2×3=6現場
点検と打ち合わせを含めても
2×5=10家族の現場を預かっているという計算です。
これを、多いと思われた方は決してハウスメーカーで建築してはいけません。
なぜなら、
二つの理由により引き渡し時期は集中します。
一つ目は、学校区です。
一次取得者による新築住宅を購入は
子供の学校にあわせての引渡しを希望する事が多いためです。
l 夏休み中、
l 12月中(このケースは12月の住宅ローン控除を適用する為もあります。)
l 3月末
二つ目は、ハウスメーカーによるものです。
言わずと知れた、決算ですね。
この決算に売上を確保する為に、完成時期を前倒しする。
最近でも、某有名メーカーが基礎しかできていない家を売上に計上していたニュースが流れました。
とにかく1棟でも多く、9月末の半期決算、3月末の本決算に売上を確保したいのです。
この二つの理由により、現場も大変な状況が続きます。
(当然に、売り上げの為の着工管理も大変ハードとなります。)
キャンペーンに取組むのもこれらの理由によるのです。
その証拠に、チラシの下に小さく記載されています。
キャンペーン対象として【○○月までに着工できる方】と。
受注の少ない現場監督は、暇な月1棟も引渡しがないということも有ると思います。
引渡しが集中する時は、監督一人で5棟6棟7棟も引渡しをしています。
少し、話のテーマから外れてしまいましたが
現場が集中する時期は現場監督は大変忙しくなります。
それでなくても、ハウスメーカーの社内通達は多岐に渡り、
一日中現場を回っている暇など無かったりします。
そうなると、必然的に彼らが考えるのは・・・。
現場を回らなくても可能な方法。
施工者は、何年も同じ職人さんたちで固められています。
一括で下請けへ丸投げであれば、
丸投げした工務店の監督に任せ、自らは報告を聞いていれば現場は動きます。
専門知識が無くても、名刺に現場担当とあれば職務遂行は一応可能です。
そんなだから、大手になればなるほど素材にまで規制が付きます。
あたなが雑誌で見た素材や設備を使用したいとしても、
現場実証した経験が無ければ、保証や責任を引き合いに出してきます。
しかし、本音は施行管理にあるのです。
入社まもない新人社員が、
この道何年と現場を経験してきた職人さんに対し意見できるはずも無く、
そんな新人社員でも管理可能な仕事を受注するのが理想なのです。
理由はハウスメーカーにとってクレームは致命傷だからです。
有名ブランドに対する、もっとも大きな信頼は安心です。
その為、クレームについては非常にナーバスです。
だから、素材で遊ぶ楽しさや、プランニングで遊ぶ楽しさが欠けているのです。
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